整復法

牽引と牽引反力の利用による方法

整復は牽引と牽引半力の利用によって行われます。 牽引は抹消骨折端を骨の長軸に沿って末梢側へ、中枢軸はその反力によって正位置に引き戻されるのです。 この際に急激に力を加えると軟部組織の損傷をきたしたり、 反射性の筋収縮による抵抗がありますので、徐々にかつ持続的に力を加えるようにして整復します。 それによってまず長軸短縮転位が整復され、それにともなって屈曲転位も自然に消滅します。 側方転位も短縮の整復を待って骨折端から側方から直接圧迫を加えます。 整復が完了すると骨折端は互いに噛みあい、周囲の筋群の緊張によって特別の場合を除いて用意に再転位を起こさないものになります。

屈曲整復法

この方法は短縮転位の整復困難な場合に応用されます。 強い緊張で整復されるのを妨げる筋肉の両端を近づけることによって、緊張を取り除き整復を容易に行えるようにする方法です。 この方法は横骨折の場合だけに応用できるもので、斜骨折やらせん状骨折には応用出来ません。

牽引療法

持続的牽引力を加えることにより、骨折による転位に対抗して次第に矯正し、骨折部の固定を図る方法です。 骨長軸上における有効な牽引力は、骨を正しい方向に導き、筋肉もその方向に緊張させるため、 筋肉がサポーターのような役目を果たしいろいろな方向に対しても矯正力を発揮します。

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