療法

整復法

整復とは骨、筋肉、関節等の解剖学的な位置の異常、あるいは軟部組織の形態的変化を発見し、正しい形に矯正することを言います。 そして、解剖学的不整の状態によって起こる機能異常や疼痛、無菌的炎症を治療するとされています。

固定法

柔道整復師が行う骨折治療の要点は、受傷部の機能回復を図るものとなります。 一般に骨折部の転位を整復し腫脹の防止や疼痛の緩和、圧迫固定と肢位の固定となります。 この固定のために圧迫包帯には木・アルミ・金網・厚紙・合成樹脂・ギプス副子等が用いられます。

後療法とは

骨折脱臼捻挫 その他軟部組織損傷に際し、身体の機能保持に最も重要なのは筋力の保持もしくは回復であるとされています。 そのために必要なものは自動運動です。 自動運動とは患者自らが行う持続的な運動練習で、いかなる電気療法、温熱等の療法も及びません。 後療法とは、受傷後の経過を順調にし、関節の拘縮や筋の萎縮を予防・回復し、機能を元通りにすることが目的です。

骨折・脱臼・捻挫の療法

骨折の療法

骨折整復はなるべく早期に行うのが良いとされています。 骨折後数時間内であれば、筋肉は無力状態で抵抗が少なく、疼痛も少なく軟部組織の腫脹も軽度ですので整復は比較的容易になります。 4〜5日放置された整復は困難で、大部分は不成功に終わると言われています。 それは数日の経過で骨折部は既に治癒の方向に進行しているので、ここで新しく整復を行うと、 新しい出血や結合織性の仮骨の破壊と損傷を来たし、治癒機転を中断することになるからです。

脱臼の療法

脱臼の療法は骨折の場合と同様に脱臼を整復し、再脱臼を防ぐため一定の間固定し、 後療法により回復を図るのが原則です。 脱臼の整復は骨折の場合と同様に出来るだけ早期に行うことが必要ですが、 骨折と異なり3〜4週を経過したものでも整復に成功することがあります。

整復が完了したならば、関節包その他の周辺軟部組織の損傷が治癒するまで、固定包帯、圧迫包帯、牽引包帯等の包帯を施し、 7〜10日間安静に保持し、マッサージその他の自他動的運動を行って関節拘縮等を防止します。 固定が不完全の場合には、しばしば習慣性脱臼の原因になります。 運動の際は誤って再脱臼を起こすことがあるので、注意が必要です。

捻挫の療法

捻挫を起こした時と同じ状態を取らないように固定します。 捻挫を治すポイントは関節内外の出血をできるだけ少なくして、血腫の形成を最小限に止めること、 断裂した関節包、靭帯等の軟部組織を正常に修復させることです。 その方法とは、関節の安静と固定、消炎と吸収の促進(冷シップと圧迫包帯)、関節周囲組織の強化となります。

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