骨折

骨折の分類

骨の性状による分類

外傷性骨折

外傷性骨折は正常な骨に外力が作用して発生するものです。 この外力は骨に対して直達的に作用する場合と、介達的に作用する場合とがあります。 直達外力によって発生する骨折は、外力が働いた部位で骨折を起こします。 介達外力によって発生する骨折は、直達外力が作用した部位から離れた部位の骨が骨折を起こします。

疲労性骨折

疲労性骨折は正常な骨の同一部位に、比較的経度の外力が繰り返し作用して集積されることにより発生する骨折です。 正常な骨でも持続的に外力が作用すると、疲労現象で変質が起こり骨折を発生します。

病的骨折

骨が病的状態で抵抗力が減弱しているときにの骨折を病的骨折と言います。 軽微な外力や、ほとんど外力がなくても骨折が発生するもので、突発性骨折とも言います。

骨折の程度による分類

完全骨折

骨折によって骨の連続性が完全に断たれているものを完全骨折と呼びます。 骨折によって生じた骨の各片を骨片と呼びます。

不全骨折(不完全骨折)

骨の一部のみが離断し、一部がなお連絡を保っているものを不全骨折(不完全骨折)と呼びます。 程度により、亀裂骨折、骨屈曲(骨屈折)、陥凹骨折、竹節状骨折、骨膜下骨折とそれぞれ分類されます。

骨折の症状

疼痛

自発痛

骨折部を動揺することによって増強し、骨折部を安静に固定することによって減少すします。 骨事態から起こるよりも、知覚神経の豊富な骨膜から主に発生します。

直達性局所圧痛

打撲傷などにも見られますが、骨折では特に骨折部に限局して強い圧痛があります。

介達痛

骨折部から離れた部位に圧や衝撃を加えたときに起きる疼痛です。

腫脹

骨折部には熱感を伴った腫脹が現れます。 腫脹は軟部組織のみの損傷によって起こるものですが、 骨折の際には骨髄、骨、骨膜および周囲軟部組織の出血によって起き、これを骨折血腫と言います。

機能障害

受傷当時はショックによって外傷部近隣の筋肉が鈍麻状態になって機能を一時的に喪失していますが、 骨折すると骨は支持器官としての働きを失いますので、使用不可能になります。

異常可動性

骨折部における骨片の可動性があり、特に長管状骨の完全骨折では著名に現れます。

軋轢音

骨折部に異常可動性のある場合、骨折端が互いに触れ合う音を軋轢音と言います。 軋轢音は耳に聞こえるような音ばかりでなく、骨折部に手を当てて感知される程度のものが多くあります。

転移と変形

骨折により骨折端相互間にずれが生じることを骨片転位といい、転位によって局所の変形を起こします。

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