後療法

後療法とは

骨折、脱臼、捻挫、その他軟部組織損傷に際し、身体の機能保持に最も重要なのは筋力の保持もしくは回復であるとされています。 そのために必要なものは自動運動です。 自動運動とは患者自らが行う持続的な運動練習で、いかなる電気療法、温熱等の療法も及びません。 後療法とは、受傷後の経過を順調にし、関節の拘縮や筋の萎縮を予防・回復し、機能を元通りにすることが目的です。

後療法の種類

運動療法

自動運動法

柔道整復師が模範を示して患者がそれを真似て患者が自らいろいろの運動を行うものです。 局所はもちろん全身の血管やリンパの流れを促進させ、体に栄養を行き渡らせて筋力を発達させようというものです。

他動運動法

柔道整復師が手や足などを持って、関節運動を行うものです。 筋や靭帯の萎縮を引き伸ばし、癒着を除去し関節の可動性を回復させるほか、 骨折・脱臼・捻挫のあとに続発した関節拘縮を除去する効果があります。

反抗運動法

患者が運動するときに、柔道整復師が手を加えてそれを防ごうとする力を加える反抗運動を行うものです。 萎縮した筋の力を増勢し、筋の回復発達を促進させるものです。

物理療法

平流通電

神経や筋に電気刺激を加えると、刺激の加わったところに興奮が起こります。 血管を拡張させる作用があるので、細胞の新陳代謝が亢進し、リンパ液の流動も盛んになります。

低周波電気療法

平流発生装置のうち、交流電流を整流し任意の波形や周波数を発生させる治療器を用いた方法です。

干渉電流療法

正方形状に配置した4つの電極から二種類の周波数を流すことにより、新しい低周波が発生しこれを干渉電流と呼びます。 干渉電流は皮膚抵抗が非常に少なくなるので、患者に不快感が与えない電流を流し刺激を与える方法です。

超短波療法

高周波により熱を発生させ、深部を均一に暖めることが出来ます。

極超短波(マイクロ波)

電磁波照射療法で、皮下脂肪の層が厚くない部位の筋肉層に対しては超短波よりも加温作用が強いのが特徴です。

超音波療法

周波数の回数に応じて圧迫と吸引が繰り返させることを利用して、振動作用と温熱作用があります。

手技療法

柔道整復領域において柔道整復師が行うマッサージは、一般のマッサージ師の行うマッサージそのものではありません。

誘導マッサージ法

直接患部にマッサージを施せない場合、中枢部に近いところを軽擦法を施すことによって局所の血液循環を推進させる方法です。 吸収作用によって患部の滲出物の除去を促すことに用いられます。

軽擦法

手掌を密着させ、末梢から中枢に向けて撫で擦る方法です。 皮膚の栄養障害や関節腔内の病的産物の誘導などに用いられます。

揉捏法

筋肉を掴み圧搾するような動作で末梢から中枢に進む方法です。 筋の萎縮や麻痺、非化膿性炎症等の治療に用いられます。

強擦法

組織中に存在する病的産物を粉砕してリンパ管系に送り出す作用をもっています。

叩打法

律動的な打激を加える方法です。 萎縮した筋肉を回復するために用いられます。

振戦法

振動を与えて治療する方法です。 手技としては長時間にわたる施術は困難ですので、動力を用いたバイブレーターを用いることが多くなっています。

圧迫法

末梢神経に対して用いられ、経穴に圧迫を施します。 圧迫することで神経に対して行い、過敏になった神経を鈍麻させることが目的です。

伸張法

筋肉の過労によって疼痛がある場合に牽引して治す方法です。

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